UI/UXの重要性

お客様を想像する
UI/UXデザインに共通する姿勢は「顧客視点に立つ」という点にあります。
・顧客はどのような体験をウェブサイトから得ることができるのか
・その体験をより良くするためのユーザーインターフェースは何か
このような視点に基づいてデザインを行う手法です。つまり、最初にUI/UXデザインにおいて最初に行うべきことは「お客様を想像する」ということです。
現状の顧客層を理解する
すでにウェブサイトやECサイトを開設されている場合は、現在のウェブサイトに訪れている主な顧客層を正しく理解することが必要です。これは何も特別なことは必要なく、アクセスデータや売り上げデータを見れば、すぐに分かるはずです。
ターゲットユーザー層を設定する
現在の主な顧客層よりも、今後よりターゲットとしていきたい層が別にあるようでしたら、ターゲットユーザー層として設定します。
ペルソナを作ってみる
現在の顧客層やターゲットユーザー層の理解ができたら、それらをより具体化するために「ペルソナ」を設定します。
ペルソナとは、顧客層をより具体化し、実在の人物であるかのような設定を加えた顧客像です。設定を加えることにより、より具体的にターゲット層を想定することができるようになります。また、現在のウェブサイトデータから顧客のニーズを拾い上げ、このペルソナ設定に加えていくことで、より実在のユーザー像に近づけることができます。
例えば、ターゲットユーザー層が「30代の女性」だとしましょう。
ペルソナは以下のように設定しました。
・年齢は35歳
・女性
・既婚
・仕事は大手化粧品会社の正社員
・配偶者は大手建設会社に勤務
・世帯年収1200万円
・子供はいない
・休みは土日祝
・ペットは猫が2匹
このように細かく設定していくことで、ユーザー像を明確にします。
もちろん、実際にこの人がウェブサイトにアクセスしたり、商品を購入しているわけではありません。
しかし、単にターゲットユーザー層を「30代女性」とするよりも、このように細かな設定を加えて具体化することで「どのような30代女性をターゲットとするか」を明確にしておくことが非常に重要となります。
ウェブ店舗でのお客様の行動を想像する
以上のようにペルソナを設定したら、次はこのペルソナがウェブサイトをどのように見るか、について検証していきます。
コンテンツの配置は正しいか。コンテンツの質はターゲットに即したものになっているか。そもそも、顧客は何を目的にウェブサイトに訪れているのか。
こういった要素を検証し、明確にしていきます。
ウェブサイトへの訪問経路を想像する
また、このペルソナが「どのようなルートでウェブサイトを訪れているか」を想定しておくことも重要です。これには「カスタマージャーニーマップ」というフレームワークが有効です。
カスタマージャーニーマップは、想定するユーザー像を明確にし(ペルソナ化)、そのユーザー像に基づいて、ウェブサイトへ訪れる同期、訪れる目的、そして例えばECサイトであれば商品の購入に至るまでのルート(ジャーニー)を図式化するものです。
カスタマージャーニーマップについてはこの記事で解説しています。
お客様にとって使いやすいウェブサイトに改装する
顧客像を具体化し、カスタマージャーニーマップにより、顧客のニーズや訪問ルートを明らかにすることで、こうしたストーリーに沿った形へウェブサイトを作り替えていくことができます。
つまり、お客様に寄り添った形でのウェブサイトの理想像が見えてくるはずです。
UI/UXデザインとはつまり「おもてなし」である
ここまでお読みいただいたら既にお気付きかもしれませんが、UI/UXデザインとは一言で言えば「おもてなし」ということになります。
一方的な接待はただありがた迷惑なだけです。きちんとお客様の求めているものを求めているタイミングでサービスする。これがとても重要です。
こうした取り組みにより、ウェブサイトのファンを増やし、既存顧客からの売上増、リピートアクセスの増加につなげていきます。